ご家族が入院していると、「退院と言われたけれど、家に戻れるのか、施設を探すべきか」と急に判断を迫られ、不安になりがちです。ここでまず知っておきたいのは、施設探しは家族だけで抱え込むものではない、ということです。
多くの病院には、退院後の生活を見据えて支援を行う部門があり、「地域連携室」「退院支援部門」「入退院支援センター」などと呼ばれます(名称は病院ごとに異なります)。厚生労働省の入退院支援に関する制度では、こうした部門に社会福祉士や看護師などを配置し、地域の医療機関や介護サービス事業所と連携して、退院後を見据えた支援を行う仕組みが定められています。具体的な人員配置や要件は診療報酬改定で見直されることがあるため、最新の取り扱いは確認が必要です。
その中心となるのが、医療ソーシャルワーカー(MSW=病院で患者・家族の生活や福祉の相談に応じる専門職)です。厚生労働省の「医療ソーシャルワーカー業務指針」では、退院・退所後の社会福祉施設等の選定を援助すること、在宅ケアサービスの情報を整え、関係機関と連携して患者の生活や傷病の状況に応じたサービスの活用を援助することが明記されています。
施設探しで最初に確認すること:入院先に地域連携室やMSWの窓口があるか、相談はどこに申し込めばよいかを、まず主治医や病棟の看護師に尋ねましょう。業務指針では、MSWの存在や利用のしかたを院内掲示やパンフレットで患者・家族に知らせるよう努めるとされているため、院内の掲示も手がかりになります。
