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介護疲れを感じたときの相談先と休む方法

作成日
2026年6月21日
最終更新日
2026年6月21日

介護に疲れたとき、まず頼れるのは無料の地域包括支援センターや市区町村の窓口、担当ケアマネジャー。一時的に休めるショートステイ、仕事と両立する介護休業・休暇、認知症の電話相談まで、最初の一歩と施設探しで確認したいことをまとめます。

01「もう限界」と感じたら、一人で抱え込まないで

親や配偶者の介護を続けるなかで、「もう限界かもしれない」「自分が壊れそう」と感じることは、決して特別なことではありません。むしろ、それだけ真剣に向き合ってきた証でもあります。大切なのは、その気持ちを一人で抱え込まないこと。日本には、介護する家族を支えるための無料の相談窓口や制度が用意されています。

まず知っておきたいのは、「介護疲れの相談は、わがままでも甘えでもない」ということです。専門職に話すことで、使えていなかったサービスが見つかったり、気持ちが少し軽くなったりすることがあります。

このガイドでは、(1)無料で相談できる公的窓口、(2)すでにサービスを使っている場合の相談相手、(3)一時的に介護を休む方法、(4)仕事と両立する制度、(5)認知症の専用窓口、という順番で、頼れる先を整理します。そして、もし「在宅は難しい」と感じ始めたときに、施設探しでどんな視点を持てばよいかにも触れます。どこから読んでも構いません。今のご自身に一番近いところから、無理のない一歩を踏み出してみてください。

02無料で相談できる公的窓口 ― 地域包括支援センターと市区町村

介護の悩みを誰に話せばよいか迷ったら、まずは地域包括支援センターを思い浮かべてください。これは市町村が設置する高齢者の総合相談窓口で、すべての市町村に設置されています(厚生労働省)。保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)といった専門職が配置され、総合相談支援・権利擁護・介護予防ケアマネジメント・包括的継続的ケアマネジメント支援を主な業務としています。介護のことも認知症のことも、暮らし全般の心配ごとを総合的に受け止めてくれます。

もう一つの起点が、お住まいの市区町村の介護保険窓口です。要介護認定の申請や、利用できるサービスの案内をしてくれます。要介護認定の仕組みや利用できるサービスの範囲は介護保険制度の基礎で確認しておくと、窓口での相談がスムーズになります。

地域包括支援センターは担当区域がセンターごとに決まっているため、まずは自治体の公式サイトや電話で「自分の地域の担当センター」を確認しましょう。相談が無料かどうか、対応時間、初回に何を持っていけばよいかは、自治体・センターの最新案内で確認してください。

施設探しという観点では、この窓口は「在宅で頑張る方法」と「施設という選択肢」の両方を一緒に整理してくれる相手になります。相談の際は、現在の要介護度・利用中のサービス・困っている具体的な場面(夜間、入浴、見守りなど)を伝えると、話がスムーズです。

03すでにサービスを使っているなら ― 担当ケアマネジャーに相談する

在宅で介護保険サービスを利用している場合、最も身近な相談相手が、ケアプランを作成している担当ケアマネジャー(介護支援専門員)です。ケアマネジャーは利用者・家族の相談に応じ、ケアプランの作成や、市町村・サービス事業者・施設との連絡調整を行います。そして、居宅介護支援(ケアプラン作成)に利用者の自己負担はありません(介護サービス情報公表システム/厚生労働省)。つまり、追加の費用を気にせず相談できる存在です。

「最近、介護がつらくて」と正直に伝えてみてください。ケアマネジャーは、デイサービスの回数を増やす、訪問介護を追加する、後述のショートステイを組み込むなど、今のケアプランを見直す提案をしてくれることがあります。家族の負担は、ケアプランを変えることで軽くなる余地があるのです。

もし「このケアマネジャーには本音を話しづらい」と感じる場合は、地域包括支援センターや市区町村に相談すれば、事業所の変更について案内を受けられます。

施設探しに踏み出すときも、ケアマネジャーは強い味方です。本人の心身の状態や医療的なケアの必要性を一番よく把握しているため、老人ホームの種類と選び方を踏まえながら「どんなタイプの施設が合いそうか」を一緒に考えてもらえます。退院・退所のタイミングで施設を探す場合も、早めに相談しておくと選択肢を広げやすくなります。

04「少し休む」を制度で実現する ― ショートステイという選択肢

介護疲れを直接やわらげる手段として、ショートステイ(短期入所生活介護)があります。これは要介護1以上の認定を受けた方が、施設に短期間入所して、食事・入浴・排泄の介助や機能訓練などの生活支援を受けられるサービスです(WAM NET/福祉医療機構)。要支援の方は、これとは別の「介護予防短期入所生活介護」の対象になります。

ショートステイには、介護する家族が一時的に介護から離れて心身の疲労を回復するレスパイト(休息)の機能があります。家族の病気・冠婚葬祭・出張など、一時的に在宅介護が難しいときにも利用できます。「数日だけでも、ぐっすり眠りたい」「自分の通院を済ませたい」——そんなときに、本人を安全に預けられる選択肢です。

利用できる日数や費用、予約の取りやすさ、連続して利用できる上限日数は、施設や保険者(市区町村)によって異なります。最新の取り扱いは担当ケアマネジャーや市区町村、施設に確認してください。ショートステイの費用感をつかんでおくと、将来的に長期入居を検討する際の月々の負担の目安もイメージしやすくなります。

施設探しの視点では、ショートステイは「本人と施設の相性を試す機会」にもなります。実際に泊まってみることで、本人がその環境になじめそうか、職員の対応はどうか、食事や入浴の様子はどうかを、家族の目で確かめられます。将来的に入居を検討する施設がショートステイも行っている場合は、まずショートステイで雰囲気を知ってから入居の判断材料にする、という進め方も考えられます。

05仕事と介護を両立する制度 ― 介護休業・介護休暇

「介護のために仕事を辞めるしかないのか」と思い詰める前に、育児・介護休業法に基づく両立支援制度を確認しましょう。離職は、収入面でも、その後の介護を続ける体力面でも、慎重に考えたい選択です。

介護休業は、要介護状態(負傷・疾病・障害により2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族1人につき、通算93日まで、3回を上限に分割して取得できます。対象家族は、配偶者(事実婚を含む)・父母・子・祖父母・兄弟姉妹・孫・配偶者の父母です(厚生労働省)。

介護休暇は、対象家族の介護や世話のために、対象家族が1人なら年5日まで、2人以上なら年10日まで取得できます。通院の付き添いや、ケアマネジャーとの打ち合わせなど、短時間の用事に使いやすい制度です。

また、一定の要件を満たすと雇用保険から介護休業給付金を受け取れる場合があります。給付率や算定方法、申請手続き(ハローワーク)の詳細は、最新の制度内容を厚生労働省やハローワークで確認してください。なお、これらの制度は法改正で取り扱いが変わることがあるため、最新の内容は厚生労働省の公式情報で確認すると安心です。

施設探しの観点では、これらの制度で確保した時間を「施設の見学・比較」に充てるのが現実的です。介護休暇の半日や、休業期間の一部を使って複数の施設を見学し、入居までの流れと手続きを一つずつ進める——制度は、こうした準備の時間を支えてくれます。勤務先の就業規則や人事担当にも、利用方法を早めに相談しておきましょう。

06認知症の悩み・心がつらいときの専用窓口

認知症の介護は、対応の難しさや先の見えなさから、家族が孤立しやすい領域です。地域包括支援センターやかかりつけ医、認知症疾患医療センターに加えて、電話で気軽に話せる専用窓口があることを覚えておいてください。

公益社団法人 認知症の人と家族の会による「認知症の電話相談」は、フリーダイヤル 0120-294-456、受付は午前10時〜午後3時(月〜金、祝日除く)です。同じ立場を経験した人たちが運営に関わり、気持ちに寄り添って話を聞いてくれます。65歳未満で発症する若年性認知症については、若年性認知症専用コールセンター 0800-100-2707(午前10時〜午後3時、月〜土、年末年始・祝日除く)があります(厚生労働省)。

電話番号や受付時間は変更されることがあるため、利用前に各窓口の公式情報で最新を確認すると安心です。

もし「つい強く当たってしまう」「自分が怖い」と感じることがあっても、それはあなたが追い詰められているサインです。一人で背負い込まず、早めに地域包括支援センターへ相談してください。高齢者虐待防止法は、介護する家族(養護者)への支援も市町村の役割として位置づけています。早めに声を上げることが、本人とご自身の双方を守ることにつながります。

施設探しの視点では、認知症の症状の段階や、夜間の見守り、看護体制などによって、合う施設のタイプは変わります。喀痰吸引や経管栄養といった医療的ケアの可否は施設ごとに異なり、「施設なら必ず対応できる」わけではありません。本人の状態を相談窓口やケアマネジャーと整理したうえで、各施設に直接確認していきましょう。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

地域包括支援センターは市町村が設置する高齢者の総合相談窓口で、すべての市町村に設置されています。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門職が、介護や認知症、暮らしの悩みを総合的に受け止めてくれます。担当区域はセンターごとに決まっているため、まずはお住まいの自治体の公式サイトや電話で「自分の地域の担当センター」を確認してください。相談の費用や対応時間など、詳しい取り扱いは自治体・センターの最新案内でご確認ください。

A.

育児・介護休業法に基づく介護休業や介護休暇があります。介護休業は、要介護状態の対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割して取得できます。介護休暇は、対象家族が1人なら年5日まで、2人以上なら年10日まで取得できます。一定の要件を満たせば雇用保険から介護休業給付金を受け取れる場合もあります。給付率や手続きの詳細は変わることがあるため、勤務先の就業規則や厚生労働省・ハローワークの最新情報で確認してください。

A.

はい、ぜひ相談してください。つらさを感じるのは、それだけ真剣に介護に向き合ってきたサインです。地域包括支援センターは、介護する家族(養護者)への支援も担う窓口で、無料で専門職に話を聞いてもらえます。一時的に介護から離れて休めるショートステイ(短期入所生活介護)という選択肢もあります。認知症の悩みなら、認知症の人と家族の会の電話相談(フリーダイヤル 0120-294-456)など専用窓口もあります。一人で抱え込まず、早めに声を上げることが、本人とご自身の双方を守ります。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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