認知症が進むと、目が離せない、夜眠ってくれない、薬の管理が難しいなど、家族の負担が一気に重くなります。「もう施設しかない」と急ぐ前に、一度立ち止まって整理することをおすすめします。
2024年1月に施行された「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」は、認知症の人と家族等の視点を大切にすることをうたっています。つまり、施設選びも「家族が楽になるため」だけでなく「本人が本人らしく暮らせる場所か」という両方の目線が大切です。
施設探しを始める前に、次の3点を書き出してみてください。(1)本人の状態(要介護度、認知症の診断名、できること・困っていること)、(2)家族が抱えている負担(介護できる時間、同居か遠方か、夜間対応の限界)、(3)在宅でサービスを足せば続けられそうか、住まいを移したほうがよいか。
この整理ができていると、見学や相談のときに「うちの場合は何を確認すべきか」がはっきりします。判断に迷う段階でも、後述の地域包括支援センターやケアマネジャーに早めに相談して大丈夫です。施設へ移すか在宅を続けるかの線引きは、本人の状態と家族の体力の両面から、専門職と一緒に考えていきましょう。
