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グループホームとは|認知症の方が少人数で暮らす施設の特徴・対象・費用の考え方を表すイラスト施設種別

グループホームとは|認知症の方が少人数で暮らす施設の特徴・対象・費用の考え方

作成日
2026年6月21日
最終更新日
2026年7月8日

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は、認知症と診断された方が1ユニット5〜9人の少人数で職員とともに家庭的に暮らす地域密着型サービス。対象となる人や費用の考え方、施設探しで確認したい点をやさしく解説します。

01グループホームとは — 認知症の方が少人数で暮らす「家庭的な住まい」

グループホームは、介護保険制度のうえでは「認知症対応型共同生活介護」という名前のサービスです(要支援2の方が利用する場合は「介護予防認知症対応型共同生活介護」と呼ばれます)。認知症と診断された高齢者が、職員とともに少人数で共同生活を送りながら、食事・入浴・機能訓練(体や生活機能を保つための訓練)など日々の暮らしの支援を受けられる場です。

大きな特徴は、1つの「ユニット」(居室・居間・食堂・台所などからなる、共同で暮らす生活空間)で暮らす人数が5〜9人とされる、少人数の家庭的な環境であること。大規模な施設のように大勢で過ごすのではなく、顔なじみの仲間と職員のなかで、これまでの暮らしに近いリズムを保ちやすいよう配慮されています。

もう一つの特徴が「地域密着型サービス」という分類です。住み慣れた地域で暮らし続けることを支える仕組みのため、利用できる人に地域の条件があります(次の章で説明します)。

施設探しの場面では、「認知症の方向けの住まい」という共通点があっても、雰囲気や支援の手厚さは施設ごとに違います。見学のときに、入居している方々の様子・職員の関わり方・ユニットの広さや清潔感を実際に見て、ご本人が落ち着いて過ごせそうかという視点で比べてみてください。

02入居の対象になる人 — 認知症の診断・要介護度・お住まいの市区町村

グループホームを利用できるのは、原則として認知症の診断を受けた方です。要介護度の目安としては、要介護1〜5の方が対象で、要支援1の方は対象になりません。要支援2の方は「介護予防認知症対応型共同生活介護」を利用できます。

もう一つ大切なのが、地域密着型サービスならではの条件です。原則として、施設のある市町村に住民票がある方が対象になります。たとえば隣の市にある気になる施設でも、住民票がそちらにないと原則として申し込めない、ということが起こり得ます。例外的な取り扱いがあるかどうかは自治体の判断によるため、必ず施設や市区町村の窓口に確認してください。

施設探しを始めるときは、まず「探せる範囲」がお住まいの市区町村に限られる点を念頭に置くと、効率よく候補を絞れます。気になる施設が見つかったら、申し込む前に次の3点を確認しましょう。1つ目は、ご本人の認知症の診断や要介護度で入居要件を満たすか。2つ目は、住民票の市区町村と施設の所在地が合っているか。3つ目は、現在の状態を施設側に伝えたうえで受け入れが可能かどうか。これらは制度上の入り口にあたる確認事項です。なお、ご本人の要介護度や入居要件の判断に迷うときは、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターにも相談してみてください。グループホーム以外にも、認知症の方を受け入れる施設の種類や入居条件は特養や有料老人ホームなどによって異なるため、あわせて確認しておくと候補の幅を広げやすくなります。

03暮らしの様子と職員体制 — 何を支援してもらえるのか

グループホームでは、居室は個室を基本とし、居間や食堂、台所を入居者と職員が共有します。掃除や調理の下ごしらえなど、できることは入居者も一緒に行いながら、家庭に近い暮らしのなかで食事・入浴・排せつの支援や、機能訓練(体や生活機能を保つための訓練)を受けられます。

職員体制についても、制度上の基準が定められています。一般に、日中は入居者3人に対して1人以上(常勤換算=働いた時間を常勤職員の人数に換算した目安)、夜間・深夜帯は各ユニットごとに1人以上の職員を配置することとされています。また、ケアプラン(介護の計画)を作る計画作成担当者が置かれ、そのうち介護支援専門員(ケアマネジャー)の配置も求められます。少人数で顔なじみの職員が関わりやすい環境は、認知症の方が安心して過ごすうえで支えになります。

ただし、実際に配置されている職員数や夜間の人数、看護職員がいるかどうかは施設ごとに差があります。施設探しのときは、見学で「日中・夜間それぞれ何人の職員がいるか」「夜間の急な体調変化にどう対応するか」を具体的に尋ねてみてください。パンフレットだけでは分からない実際の手厚さや雰囲気は、見学と質問で確かめるのが確実です。

04費用の考え方 — 介護保険の自己負担と「保険外の費用」を分けて見る

グループホームの費用は、大きく2つに分けて考えると整理しやすくなります。

1つ目は、介護保険サービスの利用にかかる自己負担です。所得に応じて1割・2割・3割のいずれかを負担し、1日あたりの金額は要介護度などによって変わります。2つ目は、介護保険の対象外(保険外)の費用です。家賃にあたる居住費、食費、光熱費、日常生活費(理美容代・おむつ代など)がこれにあたり、これらは施設ごとに金額が異なります。

注意したいのは、保険外の費用は施設によって幅があり、総額は一律ではないという点です。本記事では具体的な月額の相場は示しません。費用は時期や制度改定でも変わり得るため、最新の金額は、必ず各施設が交付する重要事項説明書や最新の料金表で確認してください。

施設探しの段階では、複数の施設の見積もりを「同じ項目(介護保険自己負担・家賃・光熱費・その他)」に並べて比べると、総額の差がどこから生まれているかが見えやすくなります。入居一時金や退去時の費用、加算される費用がある施設もあるため、契約前に内訳を一つずつ確認しておくと安心です。

05医療的ケア・看取りはどこまで対応できるか

「胃ろう(おなかから栄養を入れる経管栄養)や喀痰吸引(たんの吸引)が必要になっても暮らせるか」「最期まで看てもらえるか」は、多くのご家族が気にされる点です。

グループホームは介護を中心とする住まいであり、医療機関ではありません。喀痰吸引や経管栄養といった医療的ケアは、看護体制や、研修を修了した職員がいるかどうかなど、施設ごとの体制によって対応できる範囲が変わります。「グループホームなら必ず対応できる」とは言えませんし、逆に「グループホームだから一切できない」と決めつけることもできません。施設ごとに状況が異なるため、必ず個別に確認することが大切です。

施設探しのときは、ご本人に現在必要な、または将来必要になりそうな医療的ケアを具体的に挙げたうえで、次の点を尋ねてみてください。看護職員がいるか、いる場合は常駐か訪問か。協力してくれる医療機関や訪問看護との連携はあるか。状態が変わったときに住み続けられるのか、それとも住み替えが必要になるのか。これらは入居後の暮らしの安心に直結する確認事項です。判断に迷うときは、担当のケアマネジャーやかかりつけ医にも相談しながら進めましょう。

06施設を探すときに確認したいチェックポイント

最後に、グループホームを候補に入れて施設を探すときの確認の流れを整理します。

まず入り口として、(1) ご本人が認知症の診断・要介護度の要件に当てはまるか、(2) お住まいの市区町村に施設があるか(地域密着型の条件)を確認します。ここで候補となる地域がおおよそ決まります。

次に、気になる施設を見学し、(3) ユニットの雰囲気や入居者・職員の様子、(4) 日中・夜間の職員体制、(5) 必要な医療的ケアへの対応可否を、実際に質問しながら確かめます。雰囲気や手厚さはパンフレットだけでは伝わりにくいため、できればご本人と一緒に足を運ぶのがおすすめです。

そして契約前に、(6) 重要事項説明書や料金表で費用の内訳と最新の金額を確認します。介護保険の自己負担と保険外費用を分けて、複数施設を同じ項目で比べると判断しやすくなります。

グループホームは数ある施設種別の一つです。ご本人の状態や希望によっては、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど他の選択肢が合う場合もあります。老人ホームの種類と選び方を押さえたうえで、特に検討されやすい有料老人ホームとの違いも具体的に比べておくと、迷ったときの判断材料になります。ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談しながら、ご本人らしく過ごせる住まいを一緒に探していきましょう。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

要支援2の方は「介護予防認知症対応型共同生活介護」として利用できます。要支援1の方は対象になりません。要介護1〜5で認知症の診断を受けている方が、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の対象です。ご本人の要介護度や認知症の診断については、担当のケアマネジャーや施設に確認してください。

A.

グループホームは「地域密着型サービス」のため、原則として施設のある市町村に住民票がある方が対象です。隣の市など、住民票のない地域の施設には原則として申し込めないことがあります。例外的な取り扱いがあるかどうかは自治体の判断によるため、必ず施設や市区町村の窓口に確認してください。

A.

対応できるかどうかは施設ごとの体制によって異なります。喀痰吸引や経管栄養(胃ろう)などの医療的ケアは、看護職員の有無や研修を修了した職員がいるかどうかなどで対応範囲が変わるため、「必ず対応できる」とも「一切できない」とも言えません。必要なケアを具体的に伝えたうえで、個別に施設へ確認することが大切です。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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