退去のときにかかる費用は、その施設が「前払金(入居一時金)を受け取るタイプか」「そうでないタイプか」で構造が大きく変わります。
前払金(入居一時金)型――有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の一部などでは、入居時にまとまった前払金を払う代わりに、退去時には「前払金の未償却分の返還」が生じることがあります。これに加えて、未払いの月額利用料と居室の原状回復費用の精算が重なります。
前払金のない型――特別養護老人ホーム(特養)などの介護保険施設は、一般的に入居一時金がなく、毎月の費用(介護サービス費・居住費・食費など)を支払うしくみです。そのため退去時の精算は、基本的に未払いの月額利用料が中心になり、前払金の償却・返還という仕組みは生じないとされています。ただし施設ごとに扱いが異なるため、最新の費用は各施設の重要事項説明書・料金表で確認が必要です。
まず確認したいのは、入居している(または検討中の)施設が前払金を受け取るタイプかという一点です。重要事項説明書の「利用料」「支払い方式(前払い/月払い/併用)」の欄を見ると判断の手がかりになります。ここが分かると、退去時に何が精算されるかの見通しが立ちます。なお、月額利用料や前払金の一般的な水準については費用相場の考え方でまとめています。
