「返還金(へんかんきん)」とは、有料老人ホームに入居するときにまとめて支払う前払金(ぜんばらいきん/いわゆる入居一時金)のうち、退去や死亡で契約が終わった時点でまだ充当されていない分が、ご本人やご家族(相続人)に戻ってくるお金のことです。
前払金は、家賃などの一部を先にまとめて払っておく性格を持つお金で、入居中に少しずつ消化(償却)されていきます。そのため、想定していた期間より早く退去すると、消化しきっていない残りの分が出ることがあります。これが返還金です。
前払金を受け取る施設には、老人福祉法という法律で、(1)前払金の算定の基礎を書面で示すこと、(2)早期に契約が終わった場合の返還金の算定方法を定めること、(3)倒産などに備えた保全措置を講じること、が義務づけられています(老人福祉法第29条)。具体的な条項や運用の詳細は、施設・自治体への確認をおすすめします。
施設探しの段階では、まず前払金があるタイプか、月払い(前払金なし)タイプかを確認しましょう。前払金があるなら、「いくらが、どんな計算で、どんなときに戻るのか」は施設ごとに異なり、契約書と重要事項説明書に記載されます。ここを読み合わせることが、後のトラブルを防ぐ第一歩です。前払金(入居一時金)そのものの仕組みは、入居一時金とは|家賃の前払いの仕組みと返還・保全をやさしく解説でも詳しく取り上げていますので、あわせて確認しておくと理解が深まります。
