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夫婦で入れる老人ホーム|同室・別室の選び方と確認ポイントを表すイラスト入居条件

夫婦で入れる老人ホーム|同室・別室の選び方と確認ポイント

作成日
2026年6月21日
最終更新日
2026年6月21日

夫婦で入れる老人ホームは制度上は可能でも、2人部屋を備える施設は限られます。ケアハウス・サ高住・有料老人ホーム・特養の居室ルールを一次情報で整理し、介護度が違うときの受け入れや退去条件など、施設探しで何を確認すべきかをやさしく解説します。費用・最新条件は施設・自治体へご確認を。

01「夫婦で同じ施設・同じ部屋」は可能?まず押さえたい全体像

ご夫婦で一緒に暮らし続けたい――その願いから施設を探し始める方は少なくありません。結論からお伝えすると、制度上は夫婦で入居できる施設はありますが、「2人で1つの部屋(夫婦室)」を実際に備えている施設は限られます

その理由は居室のルールにあります。たとえば特別養護老人ホーム(特養。常時介護が必要な方向けの公的施設)では、設備運営の基準で居室の定員は原則1人とされ、「入所者へのサービスの提供上必要と認められる場合は、二人とすることができる」と定められています(特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準・第11条)。つまり2人部屋は「例外的に認められる」位置づけで、用意があるかは施設次第です。個室と多床室(相部屋)の違いを踏まえて選択肢を見ておくと、居室タイプごとの費用感や暮らし方のイメージがつきやすくなります。

一方、後述するケアハウスやサ高住では、もともと夫婦での利用を想定した広めの居室区分が制度に組み込まれています。

施設探しの最初の一歩は、「夫婦で同室にしたいのか」「別々の個室で同じ建物にいられればよいのか」を、ご本人・ご家族で言葉にしておくことです。希望の形によって、候補に挙がる施設タイプが変わってきます。

02夫婦入居を受け入れやすい施設タイプの特徴

夫婦での暮らしを想定しやすいのは、主に次のタイプです。いずれも床面積などは制度の基準で、実際の間取りや受け入れ可否は施設ごとに異なります。

  • ケアハウス(軽費老人ホーム):省令で居室床面積が定められ、1人用21.6㎡に対し、夫婦などで2人利用する居室は31.9㎡以上とされています(軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準・第10条)。入所は原則60歳以上ですが、配偶者などは年齢の例外として一緒に入所しうると定められています(第13条)。
  • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住。安否確認・生活相談が付いた高齢者向け賃貸住宅):専用部分の床面積は原則25㎡以上(居間・食堂・台所などの共用部分が十分な場合は18㎡以上)。入居要件は60歳以上または要支援・要介護認定を受けた方等です。
  • 住宅型・介護付き有料老人ホーム:国の標準指導指針で居室は原則個室・1人当たり13㎡以上とされ、自治体が上乗せ基準を設ける場合があります。夫婦室の広さの基準は自治体ごとに異なるため要確認です。

施設に問い合わせる際は「夫婦で入れますか」だけでなく、「夫婦室(2人部屋)の空きはありますか」「隣同士の個室は可能ですか」まで具体的に聞くと、行き違いが減ります。

03「同室」か「別々の個室」か:居室タイプと費用の考え方

夫婦入居には大きく2つの形があります。1つの夫婦室で一緒に暮らす形と、別々の個室を同じ施設内で確保する形です。どちらが合うかは、生活リズムや介護の必要度、プライバシーの希望によって変わります。

夜間にトイレへ何度も起きる、生活時間帯が違う、片方が音や光に敏感、といった事情があれば、あえて別々の個室にして「会いに行ける距離」を選ぶご夫婦もいます。逆に、長年ずっと一緒だったから同じ部屋がいい、という想いももちろん大切にされてよいものです。

費用については、夫婦で入っても基本的に料金は「人数分」で考えるのが出発点です。居住費・食費・介護保険サービスの自己負担は一人ひとりに発生します。ただし夫婦室・別室で家賃や管理費の扱いが異なる場合があり、実際にいくらになるかは一次情報がなく、このガイドでは断定できません。必ず各施設の重要事項説明書と最新の料金表で、1人分・2人分それぞれの内訳(居住費・食費・管理費・介護サービス費・上乗せ介護費など)を書面で確認してください。費用・制度は改定されることがあるため、最新情報の確認が必要です。

04夫婦で介護度・自立度が違うときの確認ポイント

夫婦のどちらか一方だけ要介護で、もう一方は自立、というケースはとても多くあります。このとき確認したいのが、「2人とも同じ施設に入居できる条件を満たすか」です。

施設の種類によって入居条件は異なります。たとえば特養は原則として要介護3以上が対象です(要介護1・2の方は、やむを得ない事情があると認められる特例入所に該当する場合に限られます)。一方、サ高住やケアハウスは比較的自立度の高い方も対象にしています。「自立の配偶者も一緒に入れるか」「要介護度が上がっても住み続けられるか(退去要件)」を、最初に確認しておくことが大切です。

もう一つの大きな確認事項が医療的ケアです。たんの吸引(喀痰吸引)や経管栄養(胃ろう)は医行為にあたり、医師・看護職員のほか、喀痰吸引等研修を修了して都道府県の認定を受けた介護職員が、登録特定行為事業者の体制のもとで行えるものとされています。「施設だから必ず対応できる」わけではありません。また、施設はこうした処置で病気を「治す」「改善する」場ではなく、必要なケアを安全に行える体制があるかが論点です。夫婦のどちらかにこうしたケアが必要なら、対応できる看護・夜間体制があるかを施設ごとに確認してください。

さらに、片方の状態が大きく変わったとき(入院・介護度の変化・看取りなど)に、もう一方が住み続けられるかも、契約前に書面で確かめておきたいポイントです。

05見学・問い合わせで必ず聞くチェックリスト

夫婦入居は、一般的な施設探しよりも確認事項が増えます。見学や電話のときに、次の点を具体的に聞いておくと安心です。

  • 夫婦室(2人部屋)の有無と空き、または隣・近接した個室を確保できるか
  • 夫婦の介護度・自立度が異なっても2人とも入居できる条件を満たすか
  • 1人分・2人分それぞれの費用の内訳(居住費・食費・管理費・介護サービス費・上乗せ費用)
  • 要介護度が上がった場合に住み続けられるか、退去になる条件は何か
  • 必要な医療的ケア(たんの吸引・胃ろう等)に対応できる看護・夜間体制があるか
  • 片方が入院・看取り・先立った場合に、残った方がそのまま暮らせるか
  • 食事・入浴・外出など、夫婦それぞれの希望に個別に対応してもらえるか

施設個別の空室・料金・対応の可否は、ガイド記事では断定できません。最終的な事実は、各施設の重要事項説明書と最新の料金表、そして見学での確認が頼りになります。費用負担の軽減制度や本人の状態に合う施設種別については、お住まいの市区町村の介護保険窓口・地域包括支援センターや、担当のケアマネジャーにも相談できます。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

制度上は可能です。ケアハウス(軽費老人ホーム)では省令で夫婦などが2人で利用する居室を31.9㎡以上と定めており、サ高住や有料老人ホームでも夫婦での入居を想定した居室があります。特養は居室定員が原則1人で、サービス提供上必要と認められる場合に2人にできる扱いです。ただし夫婦室を実際に備えるかは施設ごとに大きく異なるため、「夫婦室の空きがあるか」を各施設に直接ご確認ください。

A.

施設タイプによります。サ高住やケアハウスは自立度の高い方も対象になりやすく、ケアハウスでは配偶者などを年齢の例外として一緒に入所させうると省令で定められています。一方、特養は原則要介護3以上が対象です。自立の配偶者も入れるか、要介護度が上がっても住み続けられるか(退去要件)は施設ごとに異なるため、入居条件を施設へ要確認です。

A.

たんの吸引(喀痰吸引)や経管栄養(胃ろう)は医行為にあたり、医師・看護職員のほか、喀痰吸引等研修を修了して都道府県の認定を受けた介護職員が、登録特定行為事業者の体制のもとで実施できるとされています。「施設なら必ず対応できる」わけではありません。対応できる看護体制・夜間体制があるかを施設ごとに確認し、夫婦そろって入居できるかをあわせて相談してください。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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