ご夫婦で一緒に暮らし続けたい――その願いから施設を探し始める方は少なくありません。結論からお伝えすると、制度上は夫婦で入居できる施設はありますが、「2人で1つの部屋(夫婦室)」を実際に備えている施設は限られます。
その理由は居室のルールにあります。たとえば特別養護老人ホーム(特養。常時介護が必要な方向けの公的施設)では、設備運営の基準で居室の定員は原則1人とされ、「入所者へのサービスの提供上必要と認められる場合は、二人とすることができる」と定められています(特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準・第11条)。つまり2人部屋は「例外的に認められる」位置づけで、用意があるかは施設次第です。個室と多床室(相部屋)の違いを踏まえて選択肢を見ておくと、居室タイプごとの費用感や暮らし方のイメージがつきやすくなります。
一方、後述するケアハウスやサ高住では、もともと夫婦での利用を想定した広めの居室区分が制度に組み込まれています。
施設探しの最初の一歩は、「夫婦で同室にしたいのか」「別々の個室で同じ建物にいられればよいのか」を、ご本人・ご家族で言葉にしておくことです。希望の形によって、候補に挙がる施設タイプが変わってきます。
