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認知症の症状別に確認したいこと|徘徊・暴言・昼夜逆転と施設選びを表すイラスト入居条件

認知症の症状別に確認したいこと|徘徊・暴言・昼夜逆転と施設選び

作成日
2026年6月21日
最終更新日
2026年6月21日

徘徊・暴言・昼夜逆転など認知症の症状ごとに、施設探しで何を確認すればよいかを整理します。症状は中核症状とBPSD(行動・心理症状)に分けられ、受け入れ可否は施設の体制で変わります。家族の目線で確認の言葉まで落とし込みます。

01認知症の症状は「中核症状」と「BPSD(行動・心理症状)」に分けられる

認知症の症状を整理すると、施設に何を確認すればよいかが見えてきます。厚生労働省の資料では、認知症の症状は大きく二つに分けられています。一つは、物忘れや判断力の低下など、脳機能の低下を直接示す「中核症状」。もう一つは、それに伴って現れる精神・行動面の「周辺症状」で、これは「BPSD(認知症の行動・心理症状)」とほぼ重なる概念とされています。

BPSDはさらに二つに整理されます。【行動症状】には暴力・暴言・徘徊・拒絶・不潔行為など、【心理症状】には抑うつ・不安・幻覚・妄想・睡眠障害などが挙げられています。施設探しでよく語られる「徘徊」「暴言」は行動症状、「昼夜逆転」につながる睡眠障害は心理症状に位置づけられる、ということです。

ここで大切なのは、同じ「認知症」でも、今ご本人に現れている症状はそれぞれ違うという点です。施設に伝えるときも、「認知症です」だけでなく「夜に外へ出ようとすることがある」「夕方に落ち着かなくなる」のように、具体的な様子で伝えるほうが、対応できるかどうかの確認が正確になります。なお症状の医学的な見立てや診断は医療機関の領域です。気になる変化があるときは、まずかかりつけ医や専門医にご相談ください。認知症を受け入れる施設の種類や入居条件を全体的に知りたい場合は、認知症の方を受け入れる施設の種類と入居条件もあわせてご確認ください。次の節から、症状別に「施設で何を確認するか」を見ていきます。

02症状別に「施設で確認したいこと」チェックリスト

症状ごとに、見学や問い合わせで確認したいことを整理します。いずれも受け入れ可否は施設によって変わるため、「対応できますか」だけでなく「どのように対応しているか」まで聞くのがコツです。

  • 徘徊(一人歩き):外へ出ようとする様子があると伝え、見守りの体制、玄関や出入口の見守りの工夫、近隣を歩きたい気持ちへの関わり方を確認する。
  • 暴言・興奮・拒絶:どんな場面で強く出るかを具体的に伝え、過去に似た状態の方を受け入れた経験や、落ち着いて過ごせるような関わりの工夫を確認する。
  • 昼夜逆転・夜間の不穏:夜間の人員体制、夜に起きてしまうときの過ごし方、生活リズムを整える支援があるかを確認する(次々節で詳しく)。
  • 不安・抑うつ:日中の過ごし方、声かけや見守りの頻度、気持ちが沈むときの関わり方を確認する。
  • 幻覚・妄想:医療機関との連携体制、症状が強いときに相談できる体制があるかを確認する。

なお「徘徊」という言葉は、近年「一人歩き」と言い換える自治体・団体もあります。本人を否定しない伝え方を意識すると、施設側とも状態を共有しやすくなります。ご本人の今の状態に対応できるかは施設・体制で異なるため、ここに挙げた点は一律の正解ではなく、確認のきっかけとしてお使いください。

03受け入れ可否は施設・体制で変わる――「必ず対応可」ではない理由

認知症のケアに特化した代表的な選択肢が、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)です。健康長寿ネット(公益財団法人 長寿科学振興財団)によると、対象は認知症の診断を受けた要介護1以上で自立した生活が送れる方、かつ事業者と同一の市町村に住んでいる方とされています。要支援2の方は「介護予防認知症対応型共同生活介護」を利用でき、要支援1の方は利用できません。1つの共同生活住居で5〜9人の少人数が共同生活を送るのが特徴とされています。なお、これは一般的な制度上の説明であり、入居の可否や定員の空き状況は施設ごとに異なるため、最新の条件は各施設へご確認ください。

ただし、グループホームを含めどの施設でも、「認知症対応可」と書かれていれば、どんな症状でも必ず受け入れられる、というわけではありません。同じBPSDでも程度や現れ方は人それぞれで、施設の介護・看護・夜間の見守り体制によって、対応できる範囲は変わります。

だからこそ、施設探しでは種類名やパンフレットの一言で判断しないことが大切です。確認したいのは、(1)今のご本人の状態を具体的に伝えたうえで受け入れの基準に合うか、(2)症状が進んだ場合に住み続けられるか、(3)対応が難しくなったときの退去の要件はどうなっているか。これらは各施設の重要事項説明書・契約書で最新の内容を確認してください。費用や空室の状況も、施設ごとに異なるため本ガイドでは断定しません。

04夜間・医療面で確認しておきたいこと

昼夜逆転や夜間の不穏が気になる場合、夜間にどれだけ人の目があるかは重要な確認ポイントです。夜勤の職員が何人いるか、夜に起きてしまったときどう過ごせるか、急な体調変化のときに連絡・相談できる体制(オンコールや協力医療機関との連携)があるかを、具体的に聞いておきましょう(夜間の医療対応を確認する方法)。夜間の体制は施設ごとに大きく異なるため、一律ではありません。

医療面では、看護師の勤務帯(日中のみか、夜間も常駐かなど)の確認が欠かせません。あわせて注意したいのが、喀痰吸引(たんの吸引)や経管栄養(胃ろうなど)です。これらは医行為にあたり、社会福祉士及び介護福祉士法の改正により、介護職員が行うには研修の修了・都道府県知事による認定・研修や事業者の登録などが前提とされています。つまり「施設なら必ず対応できる」とは限らず、看護体制や、研修を修了した職員の有無を確認する必要があります。対応できる医療的ケアの範囲は施設・体制によって異なるため、必要なケアがある場合はその内容を具体的に伝えて確認してください。

認知症の方の住まいを考えるときは、「今の症状に対応できるか」だけでなく「この先、医療的なケアが必要になったときに住み続けられるか」も視野に入れておくと安心です。将来の見通しと、対応が難しくなった場合の流れを、入居前に各施設へ確認しておきましょう。最新の対応内容は重要事項説明書・契約書で必ずご確認ください。

05見学・問い合わせで具体的にどう聞くか

症状を上手に伝えられると、施設側も「対応できるか」を判断しやすくなります。準備として、ご本人の様子をメモにまとめておくのがおすすめです。「いつ・どんな場面で・どんな行動が出るか」を、家族から見たそのままの言葉で書き出しておきましょう。

聞き方の例を挙げます。

  • 「夕方になると落ち着かず、外に出ようとすることがあります。こうした方への見守りはどうされていますか」
  • 「夜に何度も起きてしまいます。夜間は何人くらいの体制で、どのように関わってもらえますか」
  • 「以前、似たような状態の方を受け入れた経験はありますか。どんな工夫をされましたか」

このように過去の対応事例を尋ねると、パンフレットの「認知症対応可」よりも実際の関わり方が見えてきます。

また、公的な情報源もあわせて使いましょう。厚生労働省が運営する「介護サービス情報公表システム」では、全国の事業所の運営方針・サービス内容・職員体制を確認できます。施設選びは、迷ったときほど一人で抱え込まず、地域包括支援センターやケアマネジャーにも相談しながら進めてください。ご本人の症状とご家族の負担、その両方に無理のない住まいを、一緒に探していきましょう。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

外へ出ようとする様子があっても、それだけで入居できないと決まるわけではありません。ただし受け入れ可否は施設の見守り体制によって変わるため、「対応できますか」だけでなく「どのように見守っていますか」まで確認するのが大切です。具体的には、夜間も含めた人員体制、玄関や出入口での見守りの工夫、外を歩きたい気持ちへの関わり方などを尋ねましょう。近年は「徘徊」を「一人歩き」と言い換える自治体・団体もあります。本人を否定しない言葉で、いつ・どんな場面で出るかを具体的に伝えると、施設側も判断しやすくなります。最終的な可否や条件は各施設・重要事項説明書で確認してください。

A.

暴言・興奮・拒絶などは、厚生労働省の整理ではBPSD(認知症の行動・心理症状)の行動症状に含まれます。同じ症状でも程度や現れ方は人それぞれで、受け入れ可否は施設の介護・看護・夜間の体制によって変わるため、一律に「断られる」「必ず入れる」とは言えません。確認したいのは、どんな場面で強く出るかを具体的に伝えたうえで、過去に似た状態の方を受け入れた経験や落ち着いて過ごせる工夫があるか、そして症状が進んだ場合に住み続けられるか・退去の要件はどうかという点です。これらは各施設の重要事項説明書・契約書で最新の内容を確認することをおすすめします。

A.

昼夜逆転は、BPSDのうち睡眠障害に関連する心理症状として整理されています。気になるときは、夜間にどれだけ人の目があるかを具体的に確認しましょう。夜勤の職員が何人いるか、夜に起きてしまったときどう過ごせるか、生活リズムを整える支援があるか、急な体調変化のときに連絡・相談できる体制(オンコールや協力医療機関との連携)があるか、などです。夜間の体制は施設ごとに大きく異なり、本ガイドでは断定できません。あわせて看護師の勤務帯も確認しておくと、将来医療的なケアが必要になったときの見通しが立てやすくなります。詳細は各施設へ直接ご確認ください。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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