たんの吸引や経管栄養(胃ろう・鼻からの管などで栄養をとること)が必要になると、「どこの施設なら受け入れてもらえるのか」と不安になられる方が多いと思います。入居先が限られて見える理由は、大きく2つに分けて考えると整理しやすくなります。
1つめは「法制度の枠」です。医療的なケアは、本来は医師や看護師が担う行為であり、誰がどこまで行えるかが法律で決められています。介護職員がたんの吸引などを行うには、後述する研修の修了や事業所の登録といった条件を満たす必要があります。
2つめは「施設ごとの体制」です。同じ施設の種類(類型)でも、配置している看護師の人数や夜間の体制、協力してくれる医療機関とのつながりは施設ごとに大きく異なります。
つまり「○○型の施設だから必ず対応できる/できない」と一律には決まりません。まずはご本人に必要な医療的ケアを書き出し、それを一つずつ施設に確認していく——この姿勢が、医療依存度が高い場合の施設探しの土台になります。あわせて、施設の種類ごとの入居条件の違いも押さえておくと、医療面以外の確認漏れを防ぎやすくなります。次の章から、その確認に必要な知識を順に見ていきます。
