「介護度が重くなったら追い出されるのでは」という不安は、とてもよく耳にします。けれど退去・契約解除の条件は、施設のさじ加減で決まるものではなく、入居契約書・重要事項説明書・管理規程に書かれているべき事項です。
厚生労働省の「有料老人ホームの設置運営標準指導指針」は、入居契約書に「契約解除の要件およびその場合の対応」「前払金の返還の有無、返還額の算定方式およびその支払時期」などを明示するよう求めています。つまり、どんなときに退去になり、その際にお金がどう精算されるかは、契約書を読めば確認できる、というのが本来の姿です(指針は改正されることがあるため、項目の細かな表現や番号は最新版でご確認ください)。
入居から契約までの一連の流れの中で、気に入った施設が見つかったら、契約前に契約書と重要事項説明書の両方を入手し、「退去」「契約解除」「住み替え」「返還」という言葉が出てくる箇所を探して読みましょう。重要事項説明書は入居相談の段階でも交付され、契約締結前に十分な時間的余裕をもって説明するものとされています。口頭の説明だけで判断せず、書面で確認する。これが退去リスクを見極める出発点です。
