「身元保証人を頼める家族や親族がいない。だから老人ホームには入れないのでは」――ひとり暮らしの方や、ご本人に代わって探しているご家族から、よく聞かれる不安です。まず知っておいていただきたいのは、身元保証人等がいないことだけを理由に、入院や入所を断るのは適切ではないという公的な見解が示されている、ということです。
医療機関については、厚生労働省が平成30年(2018年)4月27日の医政局医事課長通知で、入院が必要な患者に対し、身元保証人等がいないことのみを理由に入院を拒否することは医師法第19条第1項(医師の応召義務)に違反するとの考え方を示しています。
介護保険施設についても、厚生労働省老健局が平成30年8月30日の通知で、介護保険施設に関する法令上は身元保証人等を求める規定はなく、各施設の基準省令で正当な理由なくサービス提供を拒否できないとされている中で、身元保証人等がいないことは拒否の正当な理由には該当しない、と整理しています。あわせて、都道府県等が、保証人がいないことのみを理由に入所を拒んだり退所を求めたりする不適切な取扱いがないよう指導・監督するよう求めています。
ただし注意したいのは、これは「保証人がいなくても必ず入居できる」という意味ではない、という点です。要介護度・空き状況・医療対応など、別の事情で入居できないことはあります。あくまで「保証人がいないことだけを理由に断るのは適切でない」という整理だと理解してください。
