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人工透析に通いやすい老人ホームの探し方|送迎・付き添いと医療体制の確認ポイントを表すイラスト医療・看護

人工透析に通いやすい老人ホームの探し方|送迎・付き添いと医療体制の確認ポイント

作成日
2026年6月21日
最終更新日
2026年6月21日

人工透析を続けながら入居できる老人ホームの探し方を、家族向けにやさしく解説します。鍵は「透析病院への送迎・付き添いを誰が担うか」。血液透析と腹膜透析の違い、施設類型ごとの医療体制、公的ツールでの調べ方まで。受け入れ可否・費用は施設と主治医に要確認です。

01まず確認したいこと――血液透析か腹膜透析かで、施設選びは変わる

人工透析と一口に言っても、生活への影響は方法によって大きく違います。一般的に血液透析は医療機関で医師・看護師の管理のもと、週3回・1回4時間程度の通院が必要とされ、腹膜透析(PD)はお腹の中に透析液を出し入れする方法で、自宅や施設でも実施でき通院頻度は比較的少ない傾向があるとされています。ただし通院回数や具体的なスケジュールは病状によって異なるため、必ず主治医に確認してください。

この違いがそのまま施設選びの起点になります。血液透析の方は「週3回、決まった病院へ確実に通えるか」が最大の論点。腹膜透析の方は「施設内でのバッグ交換や管理を誰がどう支えるか」「清潔操作のできる看護体制があるか」が論点になります。

ですから施設を探し始める前に、まずご本人の透析方法・通院曜日・かかりつけの透析クリニックの場所を整理しておきましょう。そのうえで「この施設からその病院へ、現実的に通い続けられるか」という視点で候補を絞ると、見学や問い合わせがぐっと具体的になります。

02施設選びの最大のポイント――透析病院への「送迎」と「付き添い」を誰が担うか

透析に通いやすい施設を探すうえで、いちばんの確認事項が「送り迎えと付き添いを誰が担当するか」です。透析病院への送迎は施設の標準サービスに含まれていないことが少なくなく、「病院側の送迎車を使う」「家族が対応する」ことが前提になっているケースもあります。週3回の通院を家族だけで支えるのは大きな負担になりがちなので、通院の付き添いが必要な場合に契約前に確認しておきたいポイントも踏まえながら、ここは早い段階で具体的に確認したい点です。

この送迎負担をめぐっては、公的な後押しの動きもあります。令和6年度(2024年度)の介護報酬改定で、介護老人福祉施設(特養)および地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を対象に「特別通院送迎加算 594単位/月」が新設されました。これは「透析を要する入所者であって、その家族や病院等による送迎が困難である等やむを得ない事情があるもの」に対して、施設職員が1月に12回以上通院送迎を行った場合を評価する仕組みで、「透析が必要な者の受入れに係る負担を軽減する観点」から設けられたものです。

ただし、これは特養等を対象とした制度で、すべての施設が施設職員による送迎を行うわけではありません。加算を算定しているか、実際にどう送迎・付き添いするかは施設ごとに異なるため、候補の施設に「透析の通院送迎は誰が・どの車で・付き添いはどうするのか」を必ず確認しましょう。

03施設の種類ごとの考え方と、医療・看護体制の確認点

「透析に通える施設」を施設の種類だけで決めることはできませんが、種類ごとに前提となる医療・看護体制の傾向は押さえておくと役立ちます(医療的ケアが必要な方の老人ホーム選びの考え方も、施設類型ごとの体制を見る際の土台として参考になります)。

  • 介護付き有料老人ホーム(特定施設):看護職員の配置があり、制度上の運営基準では、看護職員が入居者の健康状態を継続的に記録し、入居者の同意を得たうえで協力医療機関や主治医へ健康状況を情報提供する医療連携の仕組みが想定されています。透析クリニックとの連携や体調変化時の対応を相談しやすい類型ですが、実際の体制は施設ごとに確認が必要です。
  • 住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):施設自体は「住まい」で、医療や介護は外部サービスを組み合わせる形が基本。透析クリニックへの通院や訪問看護との連携をどう組むかが鍵になります。
  • 特別養護老人ホーム(特養):前述の特別通院送迎加算の対象類型です。ただし加算の算定や送迎の実施は施設の体制次第なので、受け入れ実績を確認しましょう。

どの種類でも共通して確認したいのは、「透析日や通院前後の体調管理を看護師がどう支えるか」「日中・夜間に看護師がいるか」「腹膜透析なら清潔操作のできるスタッフがいるか」です。看護師がいる老人ホームを選ぶときに夜間・医療的ケアの面で見るべき観点も、この確認に役立ちます。種類はあくまで出発点。最終的には施設ごとの実際の体制を見ます。

04公的な情報の調べ方――情報公表システムと重要事項説明書で何を見るか

候補を絞り込む下調べには、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」が役立ちます。これは介護保険法に基づく公的な情報公表制度で、事業者が利用料金や職員体制などの基本情報と、サービス内容や事業所の特色といった運営情報を報告し、公表する仕組みです。誰でも無料で全国の施設を検索・比較できるので、「看護職員の配置」「協力医療機関」などをまず机上で確認しましょう。

ただし、透析の受け入れ可否や送迎の有無といった細かい点までは公表情報だけでは分からないことが多いです。そこで最終確認に使うのが、契約前に施設から渡される「重要事項説明書」です。ここで次の点を読み合わせます。

公的ツールで当たりをつけ、重要事項説明書と施設からの回答で裏を取る――この二段構えが確実です。

05費用について――断定せず、最新の料金表で確かめる

透析に関わる費用は、施設・地域・契約内容によって変わるため、ここで具体的な金額を断定することはできません。最新の費用は、必ず各施設の重要事項説明書・料金表と、自治体の窓口で確認してください。

そのうえで、透析がある方の費用を考えるときに見落としやすいポイントを整理しておきます。

  • 送迎・付き添いの費用:通院送迎が施設の標準サービスに含まれるのか、別料金なのか、外部の介護タクシー等を使うのかで負担が変わります。特養等で特別通院送迎加算が算定される場合の自己負担分も含め、施設に確認しましょう。
  • 医療連携・看護に関わる費用:施設によって加算や追加サービス費の扱いが異なります。
  • 透析そのものの医療費:これは医療保険の領域で、施設の利用料とは別建てです。高額療養費や自立支援医療など公的な負担軽減の仕組みもあるため、加入する医療保険者や病院の医療ソーシャルワーカーに相談すると安心です。

「月々いくらかかるか」を見積もるときは、施設の利用料・送迎関連費・医療費を分けて考え、それぞれの最新情報を一次資料で確認することが大切です。

06見学・問い合わせで確認したいチェックリスト

実際に施設へ問い合わせたり見学したりするとき、透析がある方ならではの質問をまとめました。そのまま使える聞き方の例も添えます。

  • 送迎・付き添い:「透析クリニックへの通院は、送迎と付き添いを誰がどう担当しますか。施設の車ですか、ご家族の対応が必要ですか」
  • 通院先の継続:「今かかっている透析クリニック(○○)に、この施設から通い続けられますか。連携や送迎ルートはありますか」
  • 看護体制:「日中と夜間で看護師は何名いますか。透析日の体調管理や、シャント(血液透析で腕に作る血管)の観察はどなたが行いますか」
  • 腹膜透析の場合:「施設内での透析液バッグの交換や清潔操作に、どこまで対応できますか」
  • 急変時:「透析後に体調が崩れたときや夜間の急変時は、どこの医療機関とどう連携しますか」
  • 退去要件:「医療依存度が上がった場合、住み続けられる条件はどうなっていますか」

大切なのは、口頭の説明だけで決めず、重要事項説明書という書面で裏づけを取ること。そして受け入れ可否・対応範囲・費用は施設ごとに異なるため、主治医やケアマネジャー、病院の医療ソーシャルワーカーにも相談しながら、ご本人に合う施設を一緒に探していきましょう。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

透析を続けながら入居できる施設はありますが、受け入れ可否は施設ごとに異なり「透析があれば必ず入れる/必ず断られる」とは言えません。鍵になるのは、透析病院への通院送迎と付き添いを誰が担えるか、体調管理を支える看護体制があるかです。まずはご本人の透析方法(血液透析か腹膜透析か)と通院先を整理し、候補の施設に受け入れ実績と対応範囲を確認しましょう。最新の可否は施設と主治医への確認が前提です。

A.

施設によって異なります。透析病院への送迎は施設の標準サービスに含まれないことも多く、病院の送迎車や家族の対応が前提になっているケースもあります。一方、令和6年度(2024年度)の介護報酬改定では、特別養護老人ホーム等を対象に、家族や病院等による送迎が困難な透析入所者へ施設職員が月12回以上送迎した場合を評価する「特別通院送迎加算(594単位/月)」が新設されました。加算を算定しているか、実際にどう送迎・付き添いするかは施設ごとに違うため、必ず個別に確認してください。

A.

変わります。一般に血液透析は週3回程度の通院が必要とされるため「決まった病院へ確実に通えるか」「送迎・付き添いを誰が担うか」が中心の論点になります。腹膜透析は自宅や施設でも実施でき通院頻度は比較的少ない傾向とされ、「施設内でのバッグ交換や清潔操作を支える看護体制があるか」が論点です。通院回数や対応の可否はご本人の病状と施設によって異なるため、主治医と施設の双方に確認しましょう。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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